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法人

法人の数が減少している。
明快な資料がない事。(総務省、国税庁、財務省それぞれ基準が異なる)
統計データが古い事。(最新のデータで2006年:総務省「事業所・企業統計調査」)
などの理由からごく至近の状態が良くわからないのだが総務省の2006年のデータを見ると事業所数は1991年に増加率がマイナスに転じ、以降かなりのペースで減少が進行している。
マクロ的には人口の推移と似たパターンなのかもしれないが詳しい分析は専門家の分析に任せたい。
ともかく、かなりのハイペースで法人の数が減少し始めているのは確かなのではないか。
この法人数の減少は直接的には雇用の受け皿の減少に繋がり、同時並行的には様々な商売のパイの減少に繋がる。
つまり日本経済の基礎体力の衰えを端的に指し示す指標となる訳だ。
だが、新しい経済活動にはそもそも大きな組織など必要がない。
ITの活用によってネットワーク型の共労空間が可能であり、今後はそうした働き方が一般的になる、のだ。
といった言説もある。
実際日本でも日本SOHO協会によれば「国内約500万事業所(内法人:188万、個人:315万)、約1500万人以上が就労し、SOHO事業維持経費(損金)市場は約21兆円規模と推定されています」との元気な統計もあるが、この数字は2003年にブログに掲載された数値で現在は日本SOHO協会のHPにその最新の数値の記載はない。
というよりも、そもそもこの日本SOHO協会なる組織、設立時の諸計画をほとんど放棄して最近は気が付いたように時々イベントを企画しているにすぎないようだ。(詳しい内容は解りませんが)
どうもつまり、SOHO規模の事業所の数も決して増えてはいない。
協会自身も管轄省庁の予算によって運営されているのではと勘繰りたくもなるくらい元気が感じられない。
つまりSOHOの規模の法人もどうも増加しているとは感じられないのだ。
いやいや、最近はもっと小さな一人法人、マイクロ法人といった組織形態が拡がる事が予想されると。(事業を行うというより、節税を目的としたものも含まれるのだが)
これも統計がないのでわからない。
しかし、こうした単位でも「法人」が画期的に増加している、とは思えないのだ。
やはり日本経済の基礎体力は下がり続けているのか。(了)

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劣化

ディスカバー携書 佐々木俊尚著「電子書籍の衝撃」本はいかに崩壊し、いかに復活するか?
を読む。
良書。とても参考になった。
著者の的確な視点が感じられて満足した。
特に「劣化」という言葉に関連して、再度深く考えさせられた。
「劣化」とは、この間の日本社会を指す言葉であり、その結果知らず知らずのうちにその毒が全身(日本社会の隅々にまで)にまわってきているのだという事が説得的に理解できる。
個別の怒りは様々な場で述べられる。
例えば城繁幸氏のブログなどはその最右翼の一つか。
だが城氏のブログで述べられる事は何処か投げやりな雰囲気がある。
怒りは常に、「まあ、どうせこんな事はダメになるのだけれどね」という言葉で閉められる。
佐々木氏の指摘する「劣化」は、その由って来たる「歴史・原因」を明らかにし、そしてその「過程」を語り、「結果」を提示する。
しかも、その結果ダメな部分がどの様に新しいものによって置き換えられてゆくかを展望する。
展望する時に筆者は身の回りからではなく、グローバルな視点から展望する。
これが説得的な理由だ。

スマート

最近のIT業界のキーワードの一つがこのスマートだ。
スマートという言葉からイメージするのはどんな状態だろうか。
何かとても物事が奇麗事だけで済んでしまう、義理人情、その他もろもろのしがらみ一切なし。
スカーと割り切って行こう。
だがちょっと待て、どうも違うのではないか。
スマートが意味するのは、「無駄な事は止めようゼイ」てな感じが一番適合するのではないか。
最近とみに「そんな事、しても無駄じゃない」「そんな事、やる意味あるの」といった事が多すぎはしないか。
例えばこうだ。
映画アバター。確かに最新の様々な工夫がある。(正直、良くやるよ、と思う)
しかし、3Dだからと言って何か特段の迫力があったとか。それによって、映画の中の世界に特に引き入れられた。とか言った事は自分にはなかった。
引き入れられた、という事でいえばはるかにあのセカンドライフの方の衝撃が大きい。
いろいろ制限がありセカンドライフの活躍も一服だがその可能性は3Dよりももっともっと大きいのではないか。
そして、その影響は深いのではないか。 と思うのだが。いかがだろうか。
システム構築なる仕事。現場の話を聞けば聞くほど、「終わってるよ」と思う。
昔々の話で申し訳ないが、「超大型機開発プロジェクト」とか、いやいや昔話など必要ないか、最近では「超高速コンピュータ開発」とか。まあ、つまりゼーキンを好き勝手に浪費するたぐいの話だ。
どれもこれも結果は夥しく非効率そしてその成果は雲散霧消。
長々と書いたこれらの事例、何れも「スマート」とはこの反対だということ。
IBMは2009年「Smarter Planet」なるコーポレートビジョンを提唱している。
このコーポレートビジョンは、「環境、エネルギー、食の安全など、地球規模の課題をITの活用により解決し、地球をより賢く、スマートにしてゆくというビジョンである。
と説明し、バタフライ効果ー中国で一匹の蝶がその羽をはためかせると・・・しばらくして、遠く離れたシカゴの街で、大雨が降り始めました。ーつまり地球上の全てのヒト、ビジネス、政府、自然の営み、そして人間が構築したシステムなど、が相互に作用していると説き、インテリジェンスは、もはや発明家のような特別な人だけが持つものではなくなり、迅速に生まれ日常生活に瞬く速さで溶け込んでゆくと説く。
それは、オープンで、多岐にわたり本来協調的なものであるべきであり、それはコミュニティから、また、実際に出会うことのない何万もの人々の中から生まれてくる、と説く。
ビジョンはさらに、私たちの世界が機能化してきていると指摘する。
機能化とは、今日実現しつつある「ヒト一人につき10億個ものトランジスターが 存在するという世界」であり、インターネットにより「世界は相互接続してきている」と説く。インターネット利用者はいまや世界人工の1/3に達しようとしている。
しかも、これらの機能化され相互接続化された全てのものがインテリジェントになってきているのだと指摘する。
このような新しいうごき、考え方は、単に新しい製品を生み出すのみではなく新しい産業をも生み出します。
そして新しい知識と同様協調の新しい道をもたらすのです。
以前では想像もできなかった事が今、初めて現実のものになりつつあります。
これが、IBMのコーポレートビジョンだ。


プロフィール

chinshimokkou

Author:chinshimokkou
坂井 茂
株式会社コミュニケーションサイエンス代表

パソコンソフトウエア業界の草創期から活躍。
大学卒業後、日本経済新聞社勤務、株式会社クイック設立の為出向。
アスキー・マイクロソフトの設立に参加。 日本経済新聞退社。
アスキーマイクロソフト社副社長、マイクロソフトウエアアソシエイツ代表取締役副社長、マイクロフォーカス株式会社代表取締役社長を歴任。
日本で最初のコンピュータソフトウエア専門ショップ「ソフトショップ」を設立。
その後株式会社コミュニケーションサイエンス代表取締役社長。
昨年、社長を後任に託し会長職に就任。

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